構音矯正科

  


イ、キ、シ、チ、ニ、などの発音が苦手な方に


 

成人のイ段の発音の問題(側音化構音)

この問題はイ、キ、シ、チ、ニ、ヒ、ミ、リ、ギ、ジ、ビ、ピ、および拗音に現れるものです。またケ、ゲなどのエ段に現れることもあります。サ行全体、ザ行全体に現れることもあります。
舌の歪みによって起こるもので、息の流れが片寄り、下顎がずれたり唇が左右に歪んだりします。
イ段のうち、イ、ヒ、ミ、ビ、ピなどは舌の歪みがあっても割合正しい発音に聞こえることが多ので大きな問題となることは少ないのですが、キ、シ、チ、ニ、リ、ギ、ジは明らかに異常な音質になります。

 キはティ、チなどと聞き間違えられます。
 シはヒと聞き間違えられます。
 チはキと聞き間違えられます。
 ニはギと聞き間違えられます。
 リはギと聞き間違えられます。
 サ行はシャ行、ヒャ行などと聞き間違えられます。
 その他全般にきしみ音とか唾をはじくような音などとも表現されます。

成人の場合、これらの問題は正しい構音指導によって短時間に解消します。


発音矯正をお考えの方へ

まずは鑑別チャートでお調べください。質問にYES,NOで答えながら進みます。

声が出なかったり詰まったりすることが問題ですか?
  YES → 機能性構音障害ではなく、他の障害と思われます。
  
NO, それが問題ではない。
  ↓
全体的に発音が正しくない・あいまいですか?
  YES → 
他種の構音障害と思われます。
  
NO, 決まった音だけが正しくなく、他はふつうである。
  ↓
日によって、場面によって、あるいは薬物の影響などによって言えるときと言えないときがありますか?

  YES → 他の障害の可能性があります。
  
NO, 大体いつも言えない。
  ↓
緊張や早口が原因で発音が悪くなっていると思いますか?

  YES → 構音障害(狭義)ではありません。他の障害または正常の範囲内の可能性があります。
  
NO, そうは思わない。
  ↓
問題音は一つずつ丁寧に発音すれば正しく言えますか?

  YES → 他の障害または正常の範囲内の可能性があります。
  
NO, 一つずつ丁寧に発音してもは正しくならない。
  ↓
問題の発音は何かのきっかけで、あるいはある時期から始まりましたか?

  YES → 他の構音障害の可能性があります。
  
NO, 思い当たるきっかけがなく、ほぼ最初からすでに悪い発音であった。
  ↓
口腔内の病気や異状、舌の麻痺、その他の麻痺、難聴、言語発達遅滞が原因だと診断されたことがありますか?
  YES → 
他の構音障害の可能性があります。
  
NO, そのようなことはない。
  ↓
 (舌の長さ、舌小体(帯)、歯並び、噛み合せに異状があっても次に進んで下さい。)
  ↓
目を閉じて耳だけで他人の「カ、サ、シャ、タ、チャ、ハ、パ」が聴き分けられますか?
  NO,
できない。 → 他の構音障害と思われます。
  
YES. 聴き分けられる。
  ↓
口を軽く開け(上下の前歯に指1本挟む程度)、舌先を上の歯茎に当てることができますか?
  NO,
できない。 → 他の構音障害と思われます。
  
YES. できる。
  ↓
「ア、エ、オ、ハ、ヘ、ホ、マ、メ、モ、ワ、バ、ベ、ボ」を正しく言うことができますか?
  NO,
できない。 → 他の構音障害と思われます。
  
YES. 正しく言うことができる。
  ↓
   
機能性構音障害の可能性が大です。
  ↓
問題音は「ラ、ル、レ、ロ」ですか?
  YES → 
機能性もありますが、他の構音障害または正常の範囲内の可能性もあります。
  
NO, 「ラ、ル、レ、ロ」ではない。
  ↓
   
確実に治る種類のものと考えられます。

音別の種類

機能性構音障害のうち側音化構音で現れる歪み音
○イ段の音(イ、キ、ギ、シ、ジ、チ、ニ、ヒ、リ、など)が正しく言えない。
(サンプル音声)
○キが正しく言えない。(サンプル音声1) (サンプル音声2)
○ギが正しく言えない。
○ケ、キ、ゲ、ギが正しく言えない。
○サ行がシャ行やヒャ行のようになる。
○シが正しく言えない。
(サンプル音声)
○ジ、ヂが正しく言えない。(サンプル音声)
○チが正しく言えない。
(サンプル音声)
○ツがチュ、キュのようになる。
○ニが変だ。ギのようになる。
○ヒが正しく言えない。
○ヤ行が正しく言えない。
○リが正しく言えない。
(サンプル音声1) ギのようになる。(サンプル音声2)
○拗音(キャ、シャ、チャ、・・・ など)が正しく言えない。(サンプル音声)
○ある発音の時だけ唇がゆがんだり、下アゴが横にずれる。
○ある発音の時だけ息が横に漏れる気がする。

側音化以外の歪み音
○カ行、ガ行がタ行、ア行、ダ行、ラ行のようになる。

○サ行がハ行やファ行のようになる。(サンプル音声1) (サンプル音声2)
○サ行、ツ、ザ行が鼻を鳴らすような音になる。(サンプル音声)
○サ行、ツ、ザ行がはっきりしない・だらしない。
○タテト、ダデドが変だ。カケコ、アエオ、ガゲゴのようになる。
○ツが言えない。変な息が混じる。鼻へ抜ける。
(サンプル音声) (サンプル音声2)
○ツがクのようになる。
○ツとズがはっきりしない・だらしない。
○ナ行が変だ。ガ行のようになる。
○パ行がア行のようになる。

上掲の種類の歪み音はどれも短期に矯正が可能なものです
成人の場合最初の1時間で正しい発音ができ、習熟練習終了までの平均指導時間は約4時間です。(担当講師 小森法孝)


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